木漏れ日の下で

ピアニスト 末永匡 オフィシャルブログ

挑戦

家族が寝静まっている今、先日同様グリュミオーのバッハを聴いています。


今日は所沢市立松井公民館でリサイタルでした。1990年4月以降今日まで毎月開催されているコンサートシリーズ。もちろん名前は知っていたので、このシリーズに出れることは所沢市民としても格別な思い。



プログラムの変更は多少あり、トークを含め2時間、温もり溢れる時間。満席のお客様にも恵まれ、これまで28年間続けてこられた企画の底力を感じます。公民館のホールはとても立派。ピアノは小柄のヤマハG3。Gシリーズのファンも多いのでは?僕もその一人ですが、このヤマハG3は本当に素敵だった。特に「角がなく"含み"ある弱音」が個人的には印象的で、演奏しながら様々なアイデアが生まれてきました。


そう、僕自身が日々変わっていくように、演奏も変わっていく…


今回はこれまで何度も演奏しているプログラム。練習では「新たな表現」を模索し続けました。その時間は正に「自分との闘い」。頭や心が爆発するような苦しさでしたが、心と繋がる瞬間、これまでの苦しみから解き放たれる自由な感覚が。そのような意味で今日のリサイタルは挑戦の連続。演奏だけでなく「心の在り方」も然り。様々なことを試みたこのコンサート。僕にとって本当に大きな経験となりました。全ての関係者に心から感謝申し上げます。


コンサート後のレッスンで生徒がショパンベートーヴェンを。別の生徒からは、メールでバッハの楽譜の見方についての気づきが。


みんな少しずつ変化している。自分を強く信じて。


明日は静岡。音楽で繋がっていくことに感謝です。