木漏れ日の下で

ピアニスト 末永匡 オフィシャルブログ

『自分の頭で、自分の言葉で』

一楽章の最後

ベートーヴェンクラスのシリーズ3「ピアノソナタ8番作品13”悲愴”第1楽章」全4回を終えました。


感無量というか、終えた後に訪れた部屋に満ちる沈黙がなんとも多くを含んでいました。


音楽的な流れにそうように分析と表現も最後に向ってヒートアップ。ユーモアに笑いが止まらないところもあれば、最後は圧倒的なエネルギー。ベートーヴェンが切実に訴えているように思うと、途中涙するところも。


様々な知識が要求されますが、それらを知ることで満足しては不十分。結果的に自身の心と結びついて見えてくるものを探したいのです。


そこで必要なことは「自分の頭で考えること」。そして「自分の言葉」でみんなとシェアする、伝えること。


この企画では参加者全員が"一つの解釈"を共有して納得する場所ではありません。分析によって導かれる"複数の解釈"を提示し合うのです。末永と加藤くんの考えが違うことは普通におこっています。ここで大切なことは一つの表現ではなく「可能性」なのです。明確な一つの答えはありません。あとは自分で考え、それぞれの音楽を導くだけです。


この企画はコロナに関係なく(オンラインを含めた形で)続けていきます。時期と回数は未定ですが、次はベートーヴェンクラスシリーズ4「悲愴の2,3楽章」、ブルグミュラークラスシリーズ2「25の練習曲~中編~」。お知らせできるまで今しばらくお待ちください。


全国各地の皆様とこのような時間を共有出来て本当に幸せでした!ご興味がありましたらぜひ気軽にご参加ください。


わくわくしながら学ぶ場所です。


末永&加藤がめちゃくちゃに楽しんでいる場所でもあります。