木漏れ日の下で

ピアニスト 末永匡 オフィシャルブログ

一日が終わる頃には頭と身体が悲鳴をあげる、そしてお客様の声に救われる

嵐のように過ぎ去っていく日々。


先日の指の負傷も注意が必要だけれど、結果ある程度は問題なし。思っていた以上に鈍痛があったので心配したけれど一瞬ホッとするのもつかの間…


毎日、脳と身体をフルに動かしピアノに向かっているのに、目的地に到着しない。どこに行っても同じ風景が広がる大草原を彷徨っている感覚。今日もまた一小節も譜読みが進みませんでした。


一小節?いや、一拍も進んでいない。


指のことも大切だけど、このくらいで泣き言なんて言ってられない。


こんなに頭に入ってこない作品は正直今までなかった。


音符の量だけではなくて、現代奏法としてピアノをフル活用するラッヘンマンの「Got Lost」。言葉は悪いかもしれないけれど今の僕には呪いの作品と言っても過言ではないです。作品名が頭に木霊する…。


もともとの譜読みの遅さもあるけれど、そういう次元じゃない。


何と言うか、種類が違うというか、別世界、異次元、と言うか。


同じ「ピアノを弾く」なんだけどなぁ。


目の前に巨大にそびえたつ岩山に杭を何日も打ち続けてるけれど、これっぽっちも刺さらない、傷さえつかない、先が見えない。


そんな中、2月のソロリサイタルで主催者様「松井クラシックのつどい」から「お客様の声」と称するご感想をお送りいただいていたのにもかかわらず、ご紹介していなかったな、と思い出し。


こちらにリンクを張るのでぜひご覧ください。


「お客様の声」松井クラシックのつどいHPより
https://matsuiclassic.jimdo.com/第307回/


このような温かい数々のお言葉に支えられ、少しずつ前に進めます。


本当にありがとうございます。


感謝の気持ちを忘れてはいけない、と改めて心に、静かに、力強く思う今です。