木漏れ日の下で

ピアニスト 末永匡 オフィシャルブログ

楽譜をよく見て

 


室内楽講義@大学。


すぐにピアノに向かって練習するのではなく、その前に楽譜をしっかり見てほしい。楽譜の中で何が起こっているのか?そんな思いから20分ほどプレゼンをしてもらいます。


学生たちは「楽譜と向き合った時に何が足りていないか」を明確に知る。それらの問題点をみんなで共有し、みんなで考え、みんなで意見を出し合う。ブラッシュアップされた内容は実際に練習する際、極めて重要なものとなり役立つ。


スマートに話せず、話もバラバラになり、自分でもよくわからなくなって、1分が1時間のように感じ、えーと、えーとが多くなり、それでも考えて何かを伝えようとしている「その瞬間」がとても大切で、そのくらいの覚悟、必死さ、緊張感をもって楽譜と普段向き合っているのか、ということなんだよね。


でもその根底には、まるで大好きな映画や本の物語の先がどうなるのかみたいな好奇心やワクワク感、興味があった方がいい。無理強いではなく自然発生的に。楽しみながら楽譜と対峙する、そんな願いを込めつつ。焦ることはない。見えてくるものが多くなれば自ずと楽しさも湧いてくる。


学生たちは本当によくがんばりました。素晴らしい。