木漏れ日の下で

ピアニスト 末永匡 オフィシャルブログ

変わるけれど、変わらないもの


先日「となりのトトロ」を観ていた次女。少し薄暗いリビングで一人正座している姿はとても印象的。とあるシーンになると柔らかく小さな手で一所懸命に涙をぬぐう次女を見て「こういう感受性を持つようになったんだ」と感慨深く。


長女は最近、宇宙や地球に興味がありいろ色々聞いてくる。「なんで?なんで?」の連続は時に戸惑いながらも親としてどこか嬉しい。


他者の気持ちがわかる。


広い世界を認識する。


自分の中だけでなく、様々なものとの繋がりを意識している子供たち。平成最後の日は子供たちに2011年3月11日東日本大震災の話を。


自然の素晴らしさだけでなく、同時に存在する圧倒的な力や怖さ。たくさんの国や人々が助け合ったこと。家族や友人など大切な人を亡くす悲しさ、その中で必死に生き抜いていく姿など…


「その日、君はお母さんのお腹にいたんだよ。その中で一生懸命に生きていたよ。」


初めは怖がって聴いていた子供たちも、人々が助け合う話や赤ちゃんの話からは温かな気持ちを感じ取り表情が和らいだり。


最後に、東日本大震災だけでなく世界では他にも悲しい出来事がたくさんあること、しかし同時に素晴らしさにも溢れている現実があることも簡単に。


平成最後の日はラヴェルメンデルスゾーンのリハーサル。静かな音楽が、世界の上空を自由に飛ぶ白い鳥のように感じます。