家族が寝たあとで

暗く静まり返ったリビングの横でお湯を沸かす。ヒューカタカタとお湯が沸いたらハーブティーを淹れる。

  

ピアノの部屋の床にお盆にのせたハーブティーと絵本を。一人暮らしの時みたいにあぐらをかいて、ドビュッシーの月の光を静かに流しながら絵本を読んでみる。

  

言葉の一つ一つが染み入り、行間が聴こえてくる。

  

ふと床に目をやると絨毯がすり減っているところが。そこはペダルを踏むためのかかとだった場所。

色々思い出すなぁ…

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