木漏れ日の下で

ピアニスト 末永匡 オフィシャルブログ

25回の経験


ベヒシュタイン特別レッスンを終えました。


これまで25回。そこには毎回本当に素晴らしい演奏、熱意ある受講生との出会いがありました。同じような回は一度もありませんでした。


ベヒシュタインというピアノがいつも素敵な音で僕らに語りかけてくれました。困惑や閃き、気づき、そして感動を与えてくれました。「聴く」ということを改めて考えさせられました。


暫くこのレッスンは一度幕を閉じますが、来年の春を目処に新しい「特別レッスン」が企画されます。これまでの経験を活かし「指導者、生徒の子供達、学生、愛好者」とそれぞれのアプローチに特化したレッスンや、成果を発表する場など、様々なアイデアが飛び交っています。是非ご期待ください。


数年に渡り企画された「特別レッスン」に携わることができて本当に幸せでした…!


受講生はじめ、主催の(株)ベヒシュタインジャパン、そしていつも誠意を込めてご対応くださった泰田さん、全ての関係者に心から感謝申し上げます。

沈黙に寄せる思い



ベルリンフィル、ロックダウン前夜の4分33秒


語らぬことが多くを語る、そんな言葉を思い出す。


この感覚は芸術の本質にもつながることだけれど(バッハやベートーヴェンもそう)、沈黙が言葉や思いを引き寄せる。


コロナもあり、一層意味深い瞬間に感じました。

《特別レッスン》緊急企画

 


気づけば25回目になりました。


これまで多くの受講者と様々な音楽を創ってきました。一つ一つの時間を鮮明に思い出すことができます。これもまた音楽の力でしょうか。


これまで続けられたこと、支えていただいた主催者様のべヒシュタインジャパン(株)に心から感謝申し上げます。これ以降はスケジュール上しばらくお会いすることが叶いません。


テクニック、音楽性のさらなる深みを体感し習得に活かしていただければ幸いです。


お申し込みお待ちしております!

《舞台》No.9〜不滅の旋律〜チケット一般発売日決定のお知らせ

チケット一般発売日決定がNo.9オフィシャルサイトで告知されました。

11月14日(土)朝10時〜

《重要》ご購入前には必ず、公式HPに掲載されている「公演実施に関する重要なお知らせ」をご確認ください。(オフィシャルTwitterより)


《No.9オフィシャルサイト》




音と言葉で繋がる時間


生徒の一人、海外で学んでいる医学生。北半球と南半球でこんなにも遠く離れているのに、音楽や言葉でグッと近く感じるこの時間。


今日のレッスンでは「自己の対話、存在」「多様性」「個が集まること」そんな話が軸に。このようなテーマは決して遥か彼方の遠い話ではなく、とても自然で近いもの。


分野は違えど共通している感覚。


今は亡き恩師と、同じようなテーマで話をしながら散歩していたのを思い出しました。「今日はピアノを弾くのはやめよう」と言い出す先生。当時の僕のドイツ語力でも、丁寧に言葉を交わしてくれた恩師たちに改めて感謝します。


彼女の言葉一つ一つに心の持つ空間の広さと深さを感じます。そして探求された音楽はそこで豊かに鳴り響くでしょう。

終演後の問い



先日、終演後お客様から「末永さん、どのようにベートーヴェン(等、演奏)を深めているのですか?」と投げかけられた質問。


素敵な《問い》です。


個人的に思うのは、貴重な本や論文等を読んで知を吸収することは疑いの余地無しに必要であり極めて大切ですが、音楽芸術、音楽表現において本質にタッチするものではないと言うことです。


「自己の対話」が決定的なものとして挙げられます。


その方は織物作家であり、土俵は違えど共通する感覚を持たれたようです。


素晴らしい対話の時間に心も豊かになりました。

帝国ホテル創業130周年、ベートーヴェン生誕250年


《帝国ホテル開業130周年》《ベートーヴェン生誕250年》の両記念を祝したコンサートを無事に終えました。


満席の空間は人間的で温もりに満ち溢れた時間となりました。この日を迎えるための、これまでの道のり。主催者そして帝国ホテルの関係者皆様のお話を拝聴し胸にグッと来るものがありました。唇を噛み締めました。


そして、お客様の中には涙を堪え震える声で「ありがとうございました」と。天満敦子さんとの貴重な音楽的対話。胸に突き刺さる望郷のバラード。


全ての方々に心から感謝申し上げます。


ベートーヴェンピアノソナタベートーヴェンのバイオリンソナタにあれやこれや。とにかく弾きまくった感。昨晩は燃える気持ちがおさまらなく、ちゃんと運転して帰れるか不安にも。朝までピアノを弾ける、そんな勢いでした。


今回のコンサート、これでもかと言うくらい練習に打ち込んだ自分を褒めてやりたいです。